Home ニュース 講演会・地学クラブ開催報告 地学クラブ第291回講演会報告
最近のシルクロードを訪ねて-海面下の灼熱の沙漠から氷河のかかる高山へ
上野将司(応用地質株式会社)

 4年前に天山南路、昨年は天山北路を訪れて最近のシルクロードを垣間見てきた。

 天山南路の旅は、7世紀に玄奘三蔵が天竺(インド)に行った際のルートを辿った。玄奘が滞在した高昌故城をはじめ、いくつかの故城や千仏洞を訪ね、カレーズによる灌漑、扇状地とオアシス、氷河地形などを観察しながら、パキスタン国境に至る地理と地質の巡検旅行であった。

 天山北路の旅は、南路から氷河の懸る天山山脈を横断して東西の民族が入替わり支配したカザフスタン国境に近い豊穣の地、伊寧に至った。ここからジュンガル盆地の沙漠地帯を北上してアルタイ山脈に達し、氷河地形や片麻岩などの古い地質、きれいな色彩の白亜系、ヤルダン地形の観察など、地形・地質に重きを置いた巡検旅行を行った。


参加者数:24名

配付資料:PDF(スライド表示内容)